日本を旅するブログ

旅行会社に勤めて4年目のOL。月に1度、添乗員として日本各地を旅しています。仕事とプライベートを合わせた旅の日記。どなたかの役に立てば、また良い暇つぶしになれば幸いです。よろしくお願いします。

沖縄 南大東島とケラマ諸島の旅②

こんばんは!

今日は、終日南大東島の観光です。

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ホテル4階の食事会場。6時はまだ真っ暗。

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朝食は、お弁当にスープ、温かいお茶をいただきました。

6時30分を過ぎると日が昇り、明るくなってきました。

本日最初に向かったのは、気象台です。

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南大東気象観測所

ここは国内に16か所あるバルーン打ち上げによる気象観測所のひとつで、毎日8:30と20:30の2回、自動で観測機が打ち上げられます(英国の時差の関係で、正確には9時と21時です)。

打ち上げられたバルーンは約360m/分の速さで浮上して、上空から約30kmまでの気温・湿度を観測し、電波で地上の施設にデータを転送します。日本だけではなく世界各地で同時に飛ばすことで、複数のデータをもとにより正確なデータを割り出しているのだそう。

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シャッターチャンスを逃したら、あっという間に飛んで行った・・・。

ほんの一瞬の出来事でしたが、無事に白いバルーンが打ちあがる様子を見ることが出来ました。このバルーンは天然ゴムで使用しているため自然に還りますが、装置はなんと1個3万円するとのこと。なんと、拾える確率は宝くじに当たるよりも低いそうです!!

 

続いて、10日ぶりに定期船が那覇から入港したとのことで、港へ向かいました。

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いつもは5日に1回、物資などを届けにやってきますが、悪天候の影響で10日ぶりです。

ギリギリまで接岸してクレーンでコンテナを運ぶ様子の珍しさに、今では観光名所のひとつともなっています。

船は那覇から14時間かけ、ゆっくりと南大東島にやってきて食料などの物資を運搬します。乗船している人も一緒にクレーンで運ぶという、南大東島ならではの光景です。

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こんな風に、1つ1つコンテナをクレーンで運びます。人が乗っているときは、人もクレーンで運びます。ぐわんぐわん船は揺れて、見ているこっちが気持ち悪くなった・・・。

続いて、近くにある「南大東島開拓百周年記念碑」へ。

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港のすぐそば。隣には像もたっています。

1900年1月23日、遠く伊豆諸島の八丈島から23名の開拓者が来島。

それまで「絶海の孤島」と言われていた南大東島が、人の生活する島になるための大きな役割を果たしました。

そのため今でも南大東島は、沖縄県に属するにも拘わらず仏教信仰が根付いていることやお地蔵様があること、また八丈島の名産「島寿司」が食べられるなど、八丈島と沖縄の文化が混合している興味深い島なのです。

23人の開拓者たちは製糖会社が島の全土を支配していた関係で撤退を余儀なくされ、残念ながら子孫は残っていませんが、沖縄本土のみならず八丈島からも移住してきた人は多いと言われています。

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周りは、かなりのどかです。

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沖縄本土にないお地蔵さんがあるのも、八丈島仏教文化です。

そのあとは、島で唯一見学できる鍾乳洞「星野洞」へ。

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入口(出口と同じ)

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長い道を下っていきます。中は湿度100%と、かなりの蒸し暑さ・・。

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南大東島は外周20キロほどの小さな島ですが、約100の鍾乳洞があります。

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中でもこの星野洞の美しさは群を抜いていて、ソーダストローという長細く、中が空洞になった円柱の珍しい鍾乳石がたくさんありました。

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、とても綺麗です。

島には高校がないため、子供たちは15歳の春に進学のため那覇などへ進学し、親元を離れます。その後も大学や専門学校へ進学など、島に戻るのは成人式までないのです。

そのため、島では中学卒業と成人式を盛大に祝います。

知っている人も知らない人も、家を訪問してお祝い金をもって回るのだそう。

その時に振る舞うため、15歳の子を持つ家では料理を盛大に振る舞います。

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島の中学生が卒業した時に焼酎を鍾乳洞内で眠らせ、成人式の際にお祝い酒として振る舞うという島ならではの文化。たくさんの泡盛が眠っていました。

とってもとっても見ごたえのある、美しい鍾乳洞でした。

南大東島を訪れた際はぜひ、足を運んでみてください(^^)

サウナみたいに暑いので(代謝のいいひとは特に?)気持ちがいいかもです。

 

続いて訪れたのは、ふるさと文化センターです。

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ふるさと文化センター。隣にシュガートレインがあります。

サトウキビの運搬を担っていた「シュガートレイン」の唯一現存するビデオが残されている貴重な資料館で、他にも島の開拓史やかつての生活用具、島で見られる動物の模型なども展示されており、歴史や文化が好きな人は、それなりに楽しめます。

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文化センター 展示の様子

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文化センターの横にあるシュガートレイン。沖縄県で初めて鉄道が通ったのは、
この南大東島が初めてでした。

↑の写真、暗くて全然列車が見えていない笑

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こんな感じです。

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隣にあるJAおきなわ。地元の方で賑わっていました。

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お昼ご飯を頂いた「いちごいちえ」

ようやくお昼ごはんです🎵

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大東そばと島寿司のセット、¥1000

南大東島の名物、「大東そば」をいただきました。

極太の縮れ麺で、そこまでコシも強すぎずに食べやすかったです。上にのっているチャーシューがおいしかった・・・。

そば粉を使っていないので正確にはうどんですが・・・、頼み込み?、そばという名前が付けられたのだそうです。

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そば屋のおばちゃんからもらったシークワーサー!

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少し休憩してから、午後の観光へ。サトウキビの収穫風景(ハーベスタ)を見かけました。

サトウキビは寒い時期に糖度を増すため、12月下旬から春にかけてが収穫時期です。

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カボチャ畑。カボチャは少しでも間違えるとゼロになってしまうため(とてもデリケートな作物なのです)、博打のような作物と言われています。

サトウキビ畑が圧倒的に多いですが、うまくいけば儲かるので、ちらほらとカボチャ畑も見かけました。大東島産のカボチャは、日焼け止めをかぶせられたりとひとつひとつ非常に丁寧に作られているとのこと。

続いて向かったのは、「南大東漁港」です。

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海の透明度が半端ありません。
「日本で最も海水の透明度が高い島」と言われているそうです。

よく見ると、まだ少し軽石が残っていました。

のんびりと釣りをする人も。。。

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岩石を削って作られた入り江のようであるため、
まるで要塞のような漁港ともいわれています。

個人的に、南大東島で1番好きなスポットになりました♪

時間が許せば、何時間でもぼんやりしていられそう。。。

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まだまだ観光は続きます!

続いて、バリバリ岩へ。

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バリバリ岩。この、細くて狭い道を、歩いていきます。

「バリバリ岩」は、南大東島の観光名所のひとつ。

簡単に言うと、地殻変動により真っ二つになった大きな岩山です。

約4800万年前に誕生し、フィリピン海プレートに乗って少しずつ移動をし、現在の位置へとやってきた南大東島

現在でも1年で北西方向に約7センチずつ移動していると言われています。

まさに、そんな地殻変動によって成り立った南大東島を「実感」することの出来る場所です。

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10分くらい、このような道を歩いていきます。ガジュマルの木も根を張り巡らせており、
小鳥のさえずりも聞こえてくる場所でした。

続いて、本場海岸(本番とも書いて、ほんばかいがん)へ。

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地元の方もあまり来ない、穴場スポットだそうです。

続いて、ラム酒工場へ。

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現在は南大東島土産を代表するラム酒『CORCOR』を販売していますが、
もとは南大東空港でした。

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入口には、ラム酒の製造工程が分かり易く展示されていました。

ここ、南大東島さとうきびの栽培が盛んです。

獲れたさとうきびを搾汁し、糖蜜と分け、それぞれの原料を機械で殺菌します。その後、発酵⇒蒸留し、熟成タンクに入れて熟成、ろ過へと丁寧な行程を経て、『CORCOR』の黒糖を使ったラム酒の完成。

アルコール度数が40%と20%くらいに分かれていて、どちらも試飲させてもらいました。

「美味しい!」って飲んでいる方もいましたが、黒糖の甘みが風味にあるとはいえ、やっぱり強いお酒を美味しいとは思えませんでした(;^_^A

ラム酒だけではなくて、ラム酒ケーキも売っています。

 

続いて、海軍棒海岸(プール)へ。

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マスクをつけたシーサーがお出迎えしてくれました。

夏になると、地元の人のプールとして賑わう海岸です。

南大東島は珍しいことにビーチがなく、島は断崖絶壁。

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自然で出来たプールです。なんとも贅沢ですね!

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展望台もあります。

続いて向かったのは、島の南部にある「日の丸山展望台」です。

ここは島で一番高い場所に位置し、島の景色を一望できる場所です。

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コンクリートで造られた螺旋階段を登ります。

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展望台からの景色。

南大東島は、サンゴ礁の隆起によってできた島ということもあり、島全体の標高が低く、山がひとつもありません。

例えば鹿児島県の屋久島は地殻変動による海底の隆起によって、東京伊豆諸島にある八丈島富士火山帯に属する火山島であるため標高の高い山が多いので、こうやっていろんな島を訪れてその島の成り立ちについて学習するのも、その島を知る上では欠かせないことだと思います。

この日はとても天気が良かったので、北大東島まで見渡すことができました🌞

最後に、昨日も訪れた塩屋海岸へ向かいました。

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こちらも、自然のプールとして夏は地元の人で賑わうそうです。
西岸にあるため、サンセットポイントでもあります。

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まさに、天然のプール。シンガポールの、インフィニティプールみたいですね。

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別のアングルからももう1枚。ちいさなお魚や、カニが泳いでいました♪

17時30分頃、ホテルに戻ってきました。

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夕食はホテルのお食事会場にて頂きました。海の幸たくさんで、完食!美味しかったです♪

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デザートに、南大東島の名産物「大東羊羹」を購入し、お客様と一緒に食べました。
黒糖の甘みがしっかりとしていて、食べ応え満点の味でした。

大東羊羹は、ホテルの売店、スーパーなどでも購入できます。

塩黒糖味に抹茶味、あずきなど4種ほどフレーバーがありますが、どこで購入しても1000円くらいです。

本日は非常に盛りだくさんの1日でした!

翌日は、南大東島を出発して慶良間諸島へと向かいます(^^)/